TiKV
v8.5.7Storage & DataTiKV/TiDB v8.5.7は、max_ts不正更新のデフォルト拒否化やTiDB Lightning Webインターフェース削除など複数の破壊的変更を含む一方、CPU感知型ホットリージョンスケジューリングや部分インデックスなどの新機能、多数の性能改善とバグ修正を伴う節目のリリースです。TiKVサードパーティ依存の脆弱性修正も含まれるため、更新前に設定変更点の確認を推奨します。
securityTiKVの脆弱な依存パッケージを修正
TiKVサードパーティ依存の脆弱性を修正し、TiKV 8.5系の互換性修正をアップストリームに合わせています。深刻度は中程度ですが、対象クラスタは更新を推奨します。
breakingmax_ts不正更新のデフォルト挙動が拒否に変更
storage.max-ts.action-on-invalid-updateのデフォルト挙動が「ログのみ記録」から「拒否(エラー)」に変わりました。従来の挙動を維持したい場合は明示的にlogへ設定してください。
breakingTiDB Lightning Webインターフェースを削除
TiDB LightningのWeb管理インターフェースが廃止されました。今後はtidb-lightning(実行)とtidb-lightning-ctl(チェックポイント/トラブルシュート)のCLIツールを使用してください。
breakingIndexMerge自動検討のfix control 52869がデフォルト有効に
オプティマイザのfix control 52869がデフォルトで有効化され、代替インデックスが存在する場合にIndexMergeを自動的に検討するようになりました。既存クエリの実行計画が変わる可能性があるため、性能への影響を確認してください。
breakingNOT NULL列へのNULL挿入の検証を強化
INSERT文でNOT NULL列に明示的にNULLを書き込む際の厳格な検証を行うtidb_enable_strict_not_null_check(デフォルトON)が導入されました。従来動作に依存するアプリケーションは挙動確認が必要です。
breakingバックグラウンドリソース制御メトリクスの集約方法が変更
TiKVバックグラウンドのリソースグループがグローバルなレートリミッターに統合され、関連メトリクスがresource_groupラベルなしで集約されるようになりました。resource_group単位で監視しているダッシュボードやアラートは更新が必要です。
主な変更 (8)
- セキュリティ: TiKV 8.5系のサードパーティ依存パッケージの脆弱性を修正(深刻度: 中)
- 破壊的変更: storage.max-ts.action-on-invalid-updateのデフォルトが「ログのみ」から「拒否」に変更
- 破壊的変更: TiDB Lightning Webインターフェースを削除、CLIツール(tidb-lightning/tidb-lightning-ctl)へ移行
- 破壊的変更: オプティマイザfix control 52869がデフォルト有効化されIndexMergeの自動検討で実行計画が変わる可能性
- 破壊的変更: NOT NULL列へのNULL挿入検証(tidb_enable_strict_not_null_check)とTiKVバックグラウンドリソース制御メトリクスの集約方法変更(resource_groupラベル廃止)
- 新機能: CPU感知型ホットリージョンスケジューリング、部分インデックス(WHERE付きCREATE INDEX)、新TiCDCアーキテクチャのテーブルルーティング、max_user_connectionsによる接続数制限
- 性能改善: TiKV統合リードプールの優先度スケジューリング改善、ディスクI/Oハング検知によるフェイルファスト、Go/Rustコンパイラ更新
- バグ修正: TiKVのraft-engineメモリ増大やresolved_tsメモリ肥大、PDリソース制御のgoroutineリーク、BRログバックアップのハング、TiCDCのKafkaクライアントリークなど多数の修正、他にも軽微な修正が多数含まれる